酒井敦 写真百物語「河童の恋」

酒井敦 写真百物語「河童の恋」12月5日~21日

浮かれた河童の川流れ
橋のたもとで見上げるは
乱れし裾の白い足

河童の宿吉 里に出た
後家のお豊は湯浴みして
梳くのは髪か哀しみか

河童に化けた写真家作

神保町画廊での写真百物語のシリーズでは第2回目である「河童の恋」。
すべてモノクロのフィルムで撮影し、モノクロでプリントしたものをセピア彩色し、コットンにしみ込ませたインクで黄、緑、赤などを使ってぼかすように彩色していく。前回は大蛇が数多く登場したが、今回は写真家の酒井自身が河童などで登場している。これらは雑誌SMスナイパーで1997年から2003年まで不定期で発表されたもので、酒井が登場するシーンでは当時の編集長である渡邊安治がシャッターを切った。さらに風景や花の彩色写真も数点加わり、本展では30点の展示になる。