一鬼のこ ”RED”

この作品のシリーズは『つながり』を示してます。普段、私は縛りのパフォーマンスや写真作品や縄を使った現代アート、ワークショップなど様々な活動を世界各地で行っています。その活動の中、自分が縛りをする時によく感じのが、とらえる、縛りつけるではなく相手とのつながりでした。縛る強さ、縛る場所、縛るタイミングがその時に秘めている気持ちによって変わる。そしてそれらは、縄で相手に伝わり、相手に化学反応が起きる。言葉は嘘がつけるが、縛る手つきは、嘘がつけない。縄は真実のUSBケーブルとなり相手と自分を結びつけ一つとなる。そんな感覚になる。作品は、母親、先祖、自然、仲間、DNA、未来、心と心、ひらめきなど、様々なものとの繋がりを表現しています。決して人間は一人ではなく、どこかしら人とつながっていて、さみしくはなく、そしてすべての行動に対して一人ではなく責任もある。すべての人は、連鎖の中一つのピースとして存在しているという事実を示しています。今の時代、ネット上の様々なソーシャルネットワークのつながりなど自分の都合の良いところのみで人とつながることができ、リアルから仮想のつながりに変わってきています。このままだと、味っけのないつまらない世の中になりそうです。今の時代とくに本当の意味での繋がりがこの世の中に必要なのではないかと考えています。そんな想いが作品に込められていて、皆様には昔つながっていた様々な人や物や出来事をまた思い出しながら見ていただきたいと思ます。 (文/一鬼のこ)

一鬼のこ写真展 ”RED” 9月9日(水)~13日(日)

September 9 -13, 2015  HAJIME KINOKO Photo Exhibition “RED” Gallery hours during the exhibition are 15:00-21:00