魚返一真「エロティック・ジャポン」

38th 魚返一真写真展「エロティック・ジャポン」
5月6日(金)〜15日(日)
会期中無休 13時~19時

僕は日本人で、そうでなかった瞬間は1秒もない。そして僕が撮った写真には日本人の女の子が当然のように写っている。

写真は世界を浮遊し日本文化を研究する二人のフランス人(ダミアンとアニエス)のもとへ辿り着き、そして気に入られた。僕はその写真について書いた彼らの文章を「KAZUMAの写真はとても日本的である」と解釈した。

やがて僕は二人が文章の中で書いた日本が真実の日本だと考えるようになった。とりわけアニエスがフランスで出版した『エロティック・ジャポン』から改めて日本文化を教えられている自分に気づいた。僕の本棚にはごく自然に、竹久夢二、つげ義春、中原淳一のとなりにアニエス・ジアールの本が並んだ。僕はそれまで以上に自分の内面にある日本を撮った。そして今回の個展ではその一部を並べてみた。(旧作も含む)

※ダミアン・サン
フランスの出版社(Lieutenant Willsdorff)の代表。2016年に魚返一真写真集『MOSO』を出版。

※アニエス・ジアール
人類学者。ジャーナリスト。日刊紙「リベラシオン」の恋愛人類学専門部責任者。日本の愛やエロスについて研究し、フランスで出版した『愛の日本史』『エロティック・ジャポン』など何冊もの著書がある。2019年にドイツで出版された魚返一真写真集『SWEET MAIDS HOT DREAMS』の冒頭に解説文を書いた。

三年ぶり三度目の神保町画廊での個展です。楽しみにしています。