「心臓を奏でる姫君」村田兼一

古代、心臓の女神信仰はメソポタミア地方を中心に存在したとされていた。しかし、文字での記述や神像は残されておらず、言い伝えや伝承も3000年の時の流れと共に風化していき、実在したかさえ疑わしくなっていた。
そんな中、世界大戦後の中東の混乱期に爆破された神殿の地下から石板が見つかった。そこには古代バビロニア王国滅亡後、建国した小国のひとつの逸話が記されていた。「天から降りて来た心臓を姫君が弓で奏でた」とあり、考古学者の間で、心臓信仰の初の文章として大いに話題となった。

村田兼一写真展「心臓を奏でる姫君」
6月9日(金)~25日(日) 
月・火休廊 13時~19時