珠かな子「マタギタマ」

珠かな子 改名記念展 「マタギタマ」
5月6日(金)~15日(日)

マタギタマ (文/珠かな子)
自分の命を晒して猟をする。そして命に敬意をはらって食す。
そういった原始的な事が好きなのと、それを形成する「強さ」というものに憧れを抱く。
私にとって強さの象徴が「熊」で、それに対峙する存在がマタギだ。
マタギとは、鬼のまた強いという意味から「叉鬼」と書く。

昔読んだ説話で、寺院を未来永劫守りたいという強い意志から、人が鬼になり守り続けたという話があった。真っすぐな鬼を美しいと思い、私は不老不死の鬼になりたいと思ったし、鬼のまた強い叉鬼にもなりたいと思った。

強いものは美しく気高い。
私にとっての少女や女性も、強く、美しく、気高い生き物だ。
少女から大人になり、子を孕み産む。その子がまた未来へ引き継ぐ。
少女も熊も、強く尊い
そしてなにより、その二つは可愛いのだ。

熊と少女という不思議な組み合わせかもしれないけれど、ただ素直に生命の強さと可愛さを伝えたい。