真珠子の壁-龍の背に乗って-

真珠子の壁 -龍の背に乗って-11月8日(金)~17日(日) 13時~19時 会期中無休 「壁」という当時のSNS的存在のシンクロに、改めて気が付かされた真珠子が国境を越えた宗教や歴史、文化の「絵の伝言板」であった「壁画」という媒体を表現し、考察します。

もうひとつのまほろば~百代の過客編

月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。 流れる時間も永遠の旅人と見定めた江戸期の俳人・芭蕉「奥の細道」の一節だ。 今ほど旅が楽ではなく、困難に満ちた時代に、序文には出立前、遥か彼方の旅路に思いを馳せ、旅のワクワク感が伝わってくる。 命を容易に落とすかもしれない旅を、領地や商いの為ではなく、自分の為に行きたい...

石井飛鳥 写真展

写真集『世界の終わりのお愉しみ』をアトリエサードより9月上旬発売! 記念展を神保町画廊、京都ライト商會にて開催。 いま、世界の終わるところを本当に見ている気がする。 恐るべく疫病、戦争、自然災害、金融市場や資本主義の狂騒と混乱と、限界。 なにを信じたら良いのだろう。 写真は過去しか撮れない。写ったものは全て過去なのだ...

大槻香奈「ゆめの傷口」

大槻香奈作品集出版記念展 東京、奈良、名古屋 3都市巡回ツアー開催。大槻香奈の2007年デビュー当時から2024年の新作までを辿る、少女作品を中心とした作品集「ゆめの傷口」をアトリエサードより出版いたします。今回の作品集のテーマはその名の通り、夢と傷です。

村田兼一写真展

「心臓を奏でる姫君」(アトリエサード刊)出版記念展 序文をみれば、「人の心を持たない暗鬱な姫君」が「心を宿すことのできる器」として心臓を所望したと書かれている。「人の心を持たない暗鬱な姫君」とは、これまでの村田作品に写し出されてきた、魂の抜け殻のように無表情なモデルのことではなかろうか。その姫が「心」を所望する-こ...

悠歌「少女の向こう側」

私は茫漠な世界に漂う少女である。私を包囲する無数の星々は、私の中にも内包された存在である。 不完全な自分を鮮明に俯瞰する。覚醒したまま未知なる世界へ飛び込む。底知れぬ渇きとマグマの宿る肉体は敵じゃない。 いつだってこの破裂しそうな魂を抱きしめながら、自分という大地に亀裂を刻んできた。そこに雨が降り注いで、川が生まれる。...

二階 健 「赤い蝋燭と人魚」

「赤い蝋燭と人魚」は今から100年以上も前に書かれた日本最初期の童話です。 人間社会にあふれている打算や、醜いエゴイズムを鋭く抉った作品で、情景描写が美しく、強い迫力で迫って来ます。これは作者自身が幼少の頃、祖母から聞いた人魚伝説や、幼年時代に預けられた家の隣りがろうそく屋だったこと、中学時代に下宿した家に足の悪い中年...